忍野八海のパワースポット

忍野八海の概要（山梨県忍野村）

忍野八海（おしのはっかい）は、富士山の伏流水を水源とする8つの湧水池。富士山の世界文化遺産の一部であり、天然記念物、名水百選。
富士山の雪解け水が、地下の溶岩の間で20年の歳月をかけてろ過され湧き出ており、澄み切った水で「神の泉」ともよばれる。
出口池、お釜池、底抜池、銚子池、湧池、濁池、鏡池、菖蒲池の8つからなる。

かつて富士講（富士山信仰を行う講社）では、富士登山前に忍野八海の8つの湧泉で水行を行う八海巡りが行われた。
後に各池に守護神の八大竜王が祀られ、出口池を一番霊場、菖蒲池を八番霊場とする巡礼路が整備された。
毎年8月8日に守護神の八大竜王を祀る「八海祭り」が行われる。

●ご利益：浄化

●守護神：八大竜王（はちだいりゅうおう）
天竜八部衆に所属する竜族の八王（下記に詳述）。法華経に登場し、仏法を守護する護法の神。

忍野八海のパワースポット地点

★出口池（でぐちいけ）
　一番霊場：難陀竜王（なんだりゅうおう）…歓喜
忍野八海で最大の霊水の池。忍野八海で一つだけ離れた位置にあり、観光客も少ないので、最も自然的な姿を見られる。出口池の高台に出口稲荷神社が建つ。
俗世の埃を払い落とす清浄な霊水で、富士登山をする行者は、この水で穢れを祓い登山した。この水を携行することで無事に富士登拝を果たせるとされる。

★お釜池（おかまいけ）
　二番霊場：跋難陀竜王（ばつなんだりゅうおう）…亜歓喜
忍野八海で最も小さいが、豊富な水量を誇る池。
この池にすむ巨大なヒキガエルが、娘を水中に引きずり込んだという伝説がある。

★底抜池（そこなしいけ）
　三番霊場：釈迦羅竜王（しゃからりゅうおう）…龍宮の王、大海竜王
はんの木林資料館の最奥にあり、洗物が消える伝説のある池。
池にあやまって物を落とすと渦に巻き込まれて見つけられなくなってしまうと言われる。無くなった物はお釜池から浮かび上がってくるという。

★銚子池（ちょうしいけ）
　四番霊場：和脩吉竜王（わしゅきちりゅうおう）…九頭龍大神
縁結びのご利益がある池。間欠的な湧水で、長柄の銚子に似ていることが名前の由来。
むかし結婚式でおならをした花嫁が、恥ずかしさのあまり身投げしたという悲しい伝説がある。

★湧池（わくいけ）
　五番霊場：徳叉迦竜王（とくしゃかりゅうおう）…多舌、視毒
忍野八海一の湧水量を誇る池。忍野八海の中心地にあり、景観も良く、忍野八海を代表する池。水中洞窟を持ち、池の底から最奥部まで55ｍもある。周辺住民の飲用水としても利用されている。
むかし富士山が噴火した際、木花開耶姫命（富士山・浅間神社の主祭神）の声が聞こえ溶岩の間から湧き出してできたとされる。

★濁池（にごりいけ）
　六番霊場：阿那婆達多竜王（あなばたつだりゅうおう）…清涼
一杯の水を断り濁ったとされる池。川に隣接し、部分的に濁ってはいるが、比較的清麗。
昔は澄んでいたが、池の地主が水を求めて訪ねてきた乞食坊主に水を与えるのを断ったために濁ってしまったとされる。

★鏡池（かがみいけ）
　七番霊場：麻那斯竜王（まなしりゅうおう）…大力
水面に逆さ富士を映す池。湧水が減り、水は濁っているが、この池の水は善悪を見分けるという。

★菖蒲池（しょうぶいけ）
　八番霊場：優鉢羅竜王（うはつらりゅうおう）…美眼、青蓮華竜王
菖蒲が生い茂る沼状の池。池の菖蒲をとって身に巻いたら肺病が治ったという言い伝えがある。


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