ブログ - 伊勢神宮の式年遷宮 一生に一度は伊勢詣で神社人を運営する東條英利さんの神社講座 「今年は式年遷宮!知っておきたいお伊勢さま」 に参加しました。 東條さんは、第40代内閣総理大臣「東條英機」の直系ひ孫で、 「日本の素晴らしさを伝える、教養力向上を」をテーマに 精力的に講演、執筆活動を展開されている方です。 講座は、「お伊勢さま」について。 日本の最高神・天照大御神(アマテラスオオミカミ)と 天照大御神を祀る日本の総氏神・伊勢神宮にまつわる エピソードが満載で、私も初めて聞く話が多くありました。 日本神話と歴史をストーリーで捉えた 独自の視点が非常に面白く、 東條さんのユーモアを交えた軽妙洒脱な語り口で 和やかな雰囲気の中であっというまに過ぎた2時間でした。 面白かった部分をご紹介しますね。 ●天岩戸伝説 スサノオ命の天界での乱行により天岩戸の洞窟に 身を隠してしましまった天照大御神。 天照大御神が隠れて太陽の光を失い、天界が暗闇に 包まれ困った神々が、洞窟から天照大御神に 日本神話の有名なシーンです。 ここで最後に決定打となったのが、 美女神・アメノウズメ命の神楽舞。 アメノウズメ命が天岩戸の前で踊り、ついには神がかりして、 胸をはだけて腰ひもを解いて裸で舞い踊り、 それを見ていた八百万の神々の笑い声が天界を揺るがし、 天照大御神が何事かと戸を少し開けてみる… ===================== つまりこれは、「ストリップ」じゃないかと(笑) ===================== 確かに、、 キーワードを強いシンボルワードに置き換えて コンセプトをくくり直すのはマーケティングの基本ですが、 言霊のパワーって凄いですね (^_^;) さらにこの話には続きがあって、 女神である天照大御神の興味を惹こうと 美女神・アメノウズメ命に舞を踊らせたということは、 天照大御神は本当に「○○」なのか・・・??? ・・・多分、神道界では語ってはいけない 秘中の秘的なテーマです(汗) ●一生に一度は伊勢詣(お蔭参り) 江戸時代にブーム(!?)になった、伊勢神宮への集団参詣で、 数百万人規模のものが、60年周期に3回ありました。 当時は地域のムラ社会の中で厳しい移動制限があり、 庶民が生まれた土地から出ることは殆どできなかった時代ですが、 「お陰参り」というと全てが許されて、 (というよりそのお題目は止める事が許されず) 遠い伊勢まで行くことができました。 奉公人などが主人に無断で、子供が親に無断で伊勢詣、 などもあったそうで、「抜け参り」とも呼ばれるゆえんです。 そして、伊勢詣の道中・道後を楽しみながら、 京都の祇園に寄って舞妓さん遊びをしたり… 伊勢詣という信仰もありつつ、 旅行の方がメインの目的っぽいですね(笑) つまりこれは、伊勢詣が 庶民の憧れの「旅行手形」だったということ。 ===================== 大金を持たなくても信心の旅ということで 沿道の施しをうけることができた時期もあったそうで、 当時の庶民にとっては、願ったり叶ったりの 楽しみな旅だったのでしょうね。 有名な弥次さん喜多さんの「東海道中膝栗毛」も お蔭参りの道中娯楽のお話です。 また、お陰参りは庶民の楽しみの意味だけでなく、 当時、最新情報の発信地であったお伊勢さんで 知識や技術、流行などを知り、見聞を広げるための旅でもあったので、 各地に文化・技術を伝える役割も果たしていたのですね。 トラックバック |