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伊勢神宮・式年遷宮のメイン、
内宮の「遷宮祭」が、昨日から始まりました。 そして今夜8時、ついに内宮の「遷御」 (せんぎょ、神様のお引越し)が行われます。 昭和4年度 神宮式年遷宮絵巻 10月5日(土)には外宮の遷御です。 日本の総氏神様の大事ですから、 私たちも襟を正して見守りましょう。 ■遷宮とは、壮大な「よみがえり」の儀式 遷宮とは、新しくリフレッシュした常若の社殿に ご神体にお遷りいただく大祭です。 伊勢神宮の式年遷宮は、予め東西に2つ分の敷地が 用意してあり、東・西を遷し替える形で、 20年ごとに全く新たな社殿を建立します。 リフレッシュした社殿とともに 神様が鎮座された時を再現して、原点に立ち返る。 壮大な「原点回帰」「よみがえり」の儀式です。 それにより、 ・永続的にご神気を保ち続ける ・社殿の老朽化を防ぎ、再生再新する ・伝統技術や文化を後世まで伝承する などの意味があります。 では、私たちにとっては、 遷宮はどんな意味があるのでしょう? ・・・ ・・・ ・・・ ++++++++++++++++++++ 「本来の自分」に立ち返り、 新しく生まれ変わる力や、ご縁を授かる機会 ++++++++++++++++++++ になります。 きずなの大切さを再認識する場、 と言えるかもしれませんね。 ■失われた20年が終わり、経済の時代へ? 今回の式年遷宮で、 東の御敷地「米座(こめくら)」から 西の御敷地「金座(かねくら)」に遷ります。 伊勢では、古来から 東の米座時代は、平和で心豊かな「精神の時代」 西の金座時代は、激動で物質欲が強い「経済の時代」 として言い伝えられていて、 米座/金座で時代が移り変わっているそうです。 過去20年間は米座時代、「失われた20年」と言われ、 デフレ不況下で精神性を模索した時代でした。 過去の金座時代を見ると、 ・幕末・明治維新期 ・日清・日露戦争期 ・世界恐慌から第2次世界大戦期、 ・オイルショックからバブル経済期 ・・・確かに、激動で物質欲が強い「経済の時代」ですね! 失われた20年が終わり、今日から始まる金座時代、 過去にとらわれることなく、 新しい価値観・新しい未来を創っていきたいですね ^ ^ ■式年遷宮のメイン「遷宮祭」の日程 遷宮祭とは、神様のお引越し「遷御」を中心に、 前後に付随する祭儀を含めた、式年遷宮の中核祭儀です。 内宮が先で、10月1日(火)~3日(木) 外宮が後で、10月4日(金)~6日(日) それぞれ3日間になります。 【内宮(皇大神宮・天照大御神)の遷宮祭日程】 -------------------------- ・10月1日(火)午前10時: 御装束神宝読合(おんしょうぞくしんぽうとくごう) 神様に献ずる御装束神宝の式目を、新宮の四丈殿で読み合わせる祭儀。 神宝は現代の名工たちの手で奉製される、数々の威儀物です。 -------------------------- ・10月1日(火)午後4時: 川原大祓(かわらおおはらい) 遷御に先立ち、遷御に奉仕する祭主以下すべての祭員を 五十鈴川のほとり・川原祓所で祓い清める祭儀。 -------------------------- ・10月2日(水)正午: 御飾(おかざり) 新殿内を御装束で装飾して、遷御の準備をする祭儀。 -------------------------- ・10月2日(水)午後8時: ★遷御(せんぎょ)★ 大御神が現在の御正宮から新宮へとお遷りになる 遷宮の中核をなす祭儀。 午後8時前、暗闇の中で天岩戸開きにならい、 夜明けを告げる鶏鳴「カケコー、カケコー、カケコー」を三声。 午後8時ちょうど、勅使が「出御、出御、出御」と3回唱え 「オー」と低唱される警蹕と神楽歌が流れます。 奉載され秘められたご神体が、百数十名の祭員とともに 新宮へと参進し、渡御します。 遷御の儀の終了をもって、新宮が御正宮となります。 -------------------------- ・10月3日(木)午前6時: 大御饌(おおみけ) 遷御の翌朝、新宮で初めて神様にお食事(神饌)を奉納する祭儀。 -------------------------- ・10月3日(木)午前10時: 奉幣(ほうへい) 天皇陛下から奉られる幣帛(へいはく)を奉納する祭儀。 遷御と共にひときわ重んじられてきた祭儀です。 直会(なおらい)にあたる「響膳の儀」も行われます。 -------------------------- ・10月3日(木)午後2時: 古物渡(こもつわたし) 古宮内の御神宝類を新宮の西宝殿に移す祭儀。 -------------------------- ・10月3日(木)午後5時: 御神楽御饌(みかぐらみけ) 御神楽に先立ち、お食事(神饌)を奉納する祭儀。 -------------------------- ・10月3日(木)午後7時: 御神楽(みかぐら) 天皇陛下が宮内庁の楽師を差し遣わし、 深夜まで御神楽と秘曲を奉納する祭儀。 御神楽をもって、3日間に渡る遷宮祭が終了となります。 -------------------------- 【外宮(豊受大神宮・豊受大御神)の遷宮祭日程】 ・10月4日(金)午前10時:御装束神宝読合(おんしょうぞくしんぽうとくごう) 午後4時 :川原大祓(かわらおおはらい) ・10月5日(土)正午 :御飾(おかざり) 午後8時 :★遷御(せんぎょ)★ ・10月6日(日)午前6時 :大御饌(おおみけ) 午前10時:奉幣(ほうへい) 午後2時 :古物渡(こもつわたし) 午後5時 :御神楽御饌(みかぐらみけ) 午後7時 :御神楽(みかぐら) ******* 私の友人は、9月に神宮参拝でとても感激して、 今週末にまた行くそうです。いいですねぇ♪ 今度は御垣内参拝だっ!と息巻いていました(笑) ※御垣内参拝(みかきうちさんぱい)とは、 御正殿の内側の玉垣の中で、特別に参拝をさせて頂くこと。 あくまで、奉納に対する神宮の感謝としての特別な参拝です。 日本の大事・遷宮祭真っ只中のタイミングに、 はたして御垣内参拝は可能なのか… 遷宮祭の期間中は、以下の参拝停止があるようです。 ◆一般参拝停止 内宮 10月2日(水)午後1時~終日 外宮 10月5日(土)午後1時~終日 ◆特別参拝停止 内宮 10月1日(火)~3日(木)終日 外宮 10月4日(金)~6日(日)終日 正装してダメもとで行ってらっしゃい! と背中を押してあげました (^ ^; 今週、伊勢神宮へ参拝に行かれる方は、 ご確認のうえ、お出かけ下さい ^ ^ 神奈川県神社庁が無料で配布している、 古事記に登場する日本神話の読み聞かせ絵本 「みんなの神さま」の続きをご紹介します。 最後は、出雲大社で有名な、 あの「いなばのしろうさぎ」です。 ●いなばのしろうさぎ 心広い縁結びの神さま・オオクニヌシ命が 因幡に住む白うさぎを助けるお話です。 淤岐の島(島根県の隠岐島と言われています)に ひとりぼっちで淋しく暮らしていた白うさぎが、 憧れの陸地に渡るために、サメをだますことを思いつき… 島から陸地まで、海上に並べたサメの背を渡りますが、 渡り終える時に嘘がバレてしまい、 カンカンに怒ったサメたちに毛皮をすっかりはがされて 丸裸の赤うさぎになってしまいます。 そこへ、スサノオ命の子孫のいじわるな兄弟たちが通りかかり 「海の水を浴びて体を乾かすと傷がよくなる」 との嘘を信じた白うさぎは、傷口に塩がしみ込んでもがき苦しみます。 「おいおい、あのうさぎ本気にしたぞ」「なんて馬鹿なやつだ」 と兄弟たちは大笑いして、そのまま見捨ててしまい… 思わず、ええ~!!と驚く、これまた人間臭い設定 (^_^;) 3歳の娘には「うさぎさん、かわいそ~~~」と大好評(!?) そこへ心優しきオオクニヌシ命が現れ、治し方を教えてあげると うさぎはすっかり元通りの白い毛になり、回復します。 出雲大社に、その様子をあらわした石像があります。 さらにその後、オオクニヌシ命はなんと 白うさぎを神さまの仲間入りをさせてあげるのです。 そして、皮膚病やけがを治す「白兎神」になった、 というお話です。 白兎神は、鳥取にある 白兎神社(はくとじんじゃ)に祀られています。 因幡の白うさぎのお話は、 小さな子どもにも自分のことのように感情移入しやすく、とってもわかりやすくてオススメです。 天孫降臨(てんそんこうりん)のお話のように 眠気を誘ってはくれませんが(笑) 日本神話の読み聞かせ絵本「みんなの神さま」は、 今なら申し込めば無料で貰えますよ。 4冊あり、希望すれば全冊貰えます。 なくなりしだい、終了になりますのでお早めに。 1)よみのくに 2)天孫降臨 3)ヤマタノオロチ 4)いなばのしろうさぎ それではまた。
神奈川県神社庁が無料で配布している、 日本神話の読み聞かせ絵本「みんなの神さま」の 続きをご紹介します。 内容は、古事記に登場する 日本神話の代表的なお話です。 ●ヤマタノオロチ あらぶる海の神・スサノオ命が、 八つの頭を持つ魔物「ヤマタノオロチ」 を退治するお話です。 スサノオ命は、それまで手のつけられない乱暴者で 天界でいつも騒ぎを起こしては他の神さまたちを困らせていた という、とっても人間臭い(!?)設定がいいですね (^_^;) それを見かねたアマテラス大御神が、スサノオ命を地上界に修行に行かせ、 スサノオ命は出雲へ降り立ちます。 ヤマタノオロチに荒らされていた地上界の状況を知り、 とても強いヤマタノオロチを退治するために、 スサノオ命は一計をはかり… 倒したヤマタノオロチの尻尾から、三種の神器の一つ 天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を手に入れ、 これをアマテラス大御神に献上します。 ちなみに、天叢雲剣とは、ヤマタノオロチの登場シーンが 天を覆いつくすあやしい雲=天叢雲だったからと言われています。 無事に退治を果たしたスサノオ命は、 その時助けた美しいクシナダヒメ命と結婚し、 出雲の須賀に御殿を建てました。 それが後の須賀神社、立派なしめ縄のある神社です。 スサノオが結婚の時によんだ歌 「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠み 八重垣作る その八重垣を」 が和歌の元祖と言われていて 須賀神社には「和歌発祥の地」の石碑があります。 これを機に改心したスサノオ命は、国づくりに力を尽くし、 慕われて日本各地に祀られる神さまになりました。 ちなみに、武蔵国(今の首都圏一帯)の一の宮であり、 私の自宅の鎮守神社でもある「氷川神社」は スサノオ命を祀る神社で、深い関係のある神さまです。 日本神話の読み聞かせ絵本「みんなの神さま」は、 今なら申し込めば無料で貰えますよ。 4冊あり、希望すれば全冊貰えます。 なくなりしだい、終了になりますのでお早めに。 1)よみのくに 2)天孫降臨 3)ヤマタノオロチ 4)いなばのしろうさぎ 明日は「いなばのしろうさぎ」を紹介します。 それではまた。
日本神話の読み聞かせ絵本「みんなの神さま」を、 神奈川県神社庁が配布しています。 なんと今なら申し込めば無料で貰えます。 4冊あり、希望すれば全冊貰えますよ。 なくなりしだい、終了になりますのでお早めに。 1)よみのくに 2)天孫降臨 3)ヤマタノオロチ 4)いなばのしろうさぎ 早速、申し込んで取り寄せてみました。 神奈川県神社庁さん、ありがとう!! 私は3歳の娘がいるので、 夜寝る前に読み聞かせをしています。 内容は、古事記・日本書紀に登場する 日本神話の代表的なお話です。 お話を簡単にご紹介しますね。 ●よみのくに イザナギ命・イザナミ命の夫婦の神さまのお話。 亡くなったイザナミ命を連れ戻しに、黄泉の国に行ったイザナギ命が 「どんなことがあっても私を見ないで下さい」 と言われたイザナミ命を見てしまい・・・ 現世に戻ったイザナギ命が、 みそぎ(心と体のケガレをきれいにすること)をして、 アマテラス大御神、ツクヨミ命、スサノオ命の三貴子が生まれます。 日本神話の一番有名なお話です。 式年遷宮が今秋に行われる伊勢神宮の紹介もあります。 ●天孫降臨(てんそんこうりん) 日本の最高神・アマテラス大御神の命をうけて、 その孫のニニギ命が、日本国をおさめるために 九州の高千穂に降り立つお話です。 天=天界の太陽神・アマテラス大御神の孫=ニニギ命が、 地上界に降臨するから、「天孫降臨」という訳ですね。 この時、地上界への道案内をするのが、 高千穂と関係の深い、道ひらきの神・猿田彦命です。 降臨の際に、ニニギ命はアマテラス大御神から 「三種の神器」を授かります。 三種の神器とは、 ・八咫鏡(やたのかがみ) ・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま) ・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ) ニニギ命は天皇家のご先祖で、ここから 天皇家が日本をおさめるもの、 「三種の神器」が皇位継承の証 として代々受け継がれていく訳です。 寝る前に娘に「天孫降臨」の読み聞かせをすると、 ぽかーんとして、すぐにぐっすり寝てくれます (^_^;) 寝かしつけるのに最高ですね(笑) 神社人を運営する東條英利さんの神社講座 「今年は式年遷宮!知っておきたいお伊勢さま」 に参加しました。 東條さんは、第40代内閣総理大臣「東條英機」の直系ひ孫で、 「日本の素晴らしさを伝える、教養力向上を」をテーマに 精力的に講演、執筆活動を展開されている方です。 講座は、「お伊勢さま」について。 日本の最高神・天照大御神(アマテラスオオミカミ)と 天照大御神を祀る日本の総氏神・伊勢神宮にまつわる エピソードが満載で、私も初めて聞く話が多くありました。 日本神話と歴史をストーリーで捉えた 独自の視点が非常に面白く、 東條さんのユーモアを交えた軽妙洒脱な語り口で 和やかな雰囲気の中であっというまに過ぎた2時間でした。 面白かった部分をご紹介しますね。 ●天岩戸伝説 スサノオ命の天界での乱行により天岩戸の洞窟に 身を隠してしましまった天照大御神。 天照大御神が隠れて太陽の光を失い、天界が暗闇に 包まれ困った神々が、洞窟から天照大御神に 日本神話の有名なシーンです。 ここで最後に決定打となったのが、 美女神・アメノウズメ命の神楽舞。 アメノウズメ命が天岩戸の前で踊り、ついには神がかりして、 胸をはだけて腰ひもを解いて裸で舞い踊り、 それを見ていた八百万の神々の笑い声が天界を揺るがし、 天照大御神が何事かと戸を少し開けてみる… ===================== つまりこれは、「ストリップ」じゃないかと(笑) ===================== 確かに、、 キーワードを強いシンボルワードに置き換えて コンセプトをくくり直すのはマーケティングの基本ですが、 言霊のパワーって凄いですね (^_^;) さらにこの話には続きがあって、 女神である天照大御神の興味を惹こうと 美女神・アメノウズメ命に舞を踊らせたということは、 天照大御神は本当に「○○」なのか・・・??? ・・・多分、神道界では語ってはいけない 秘中の秘的なテーマです(汗) ●一生に一度は伊勢詣(お蔭参り) 江戸時代にブーム(!?)になった、伊勢神宮への集団参詣で、 数百万人規模のものが、60年周期に3回ありました。 当時は地域のムラ社会の中で厳しい移動制限があり、 庶民が生まれた土地から出ることは殆どできなかった時代ですが、 「お陰参り」というと全てが許されて、 (というよりそのお題目は止める事が許されず) 遠い伊勢まで行くことができました。 奉公人などが主人に無断で、子供が親に無断で伊勢詣、 などもあったそうで、「抜け参り」とも呼ばれるゆえんです。 そして、伊勢詣の道中・道後を楽しみながら、 京都の祇園に寄って舞妓さん遊びをしたり… 伊勢詣という信仰もありつつ、 旅行の方がメインの目的っぽいですね(笑) つまりこれは、伊勢詣が 庶民の憧れの「旅行手形」だったということ。 ===================== 大金を持たなくても信心の旅ということで 沿道の施しをうけることができた時期もあったそうで、 当時の庶民にとっては、願ったり叶ったりの 楽しみな旅だったのでしょうね。 有名な弥次さん喜多さんの「東海道中膝栗毛」も お蔭参りの道中娯楽のお話です。 また、お陰参りは庶民の楽しみの意味だけでなく、 当時、最新情報の発信地であったお伊勢さんで 知識や技術、流行などを知り、見聞を広げるための旅でもあったので、 各地に文化・技術を伝える役割も果たしていたのですね。 |